大阪市で省エネリフォーム、耐震リフォーム、バリアフリーリフォームなど幅広く利用できる補助金として長期優良住宅化リフォーム推進事業という補助金があります。

 リフォームの補助金としては最大級で、補助金額は最大で300万円です。

 大阪市においても耐震リフォームや省エネリフォームなどで補助金を受け取ることができ、市区町村の補助金と使い分けて併用することも可能です。

 このページでは木造の戸建て住宅をメインとして説明していきます。

補助金対象者・住宅

戸建て住宅、または共同住宅 (木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造)

1階の床面積が階段を除いて40㎡以上、かつ、延べ床面積が55㎡以上の建物

※但し、賃貸は除く

補助金額

 住宅の性能をどこまで向上するかによって異なり、目指す性能によって事業タイプが異なります。「①評価基準型」「②認定長期優良住宅型」「③高度省エネルギー型」と3タイプあります。

それぞれの補助金としては

①評価基準型:100万円/戸(150万円/戸)

②認定長期優良住宅型:200万円/戸(250万円/戸

③高度省エネルギー型:250万円/戸(300万円/戸

※カッコ内:「三世代の同居に対応するようにするリフォーム」を行う場合50万円が上乗せされます

 ①→③になるにつれて求められる性能が高くなり、リフォームで規準に適合することが難しかったり、リフォーム費用が高額になります。ですので一般的には①の評価基準型が使いやすいので、以下では評価基準型の説明を行います。

補助金必須条件

・柱、土台、基礎などの構造部の劣化対策を行い、評価基準に適合させること

・リフォーム後の住宅の耐震性が国の基準(評点1.0以上)を満たすこと

・リフォーム施工前にインスペクション(住宅診断)を実施すること

・インスペクションで見つかった箇所を修繕、もしくは将来的に修繕するよう計画すること

・リフォーム工事後に維持保全計画を作成すること

・リフォーム工事履歴を残すこと

申請期間

申請:令和元年5月上旬~令和元年12月20日

完了報告:令和2年2月14日まで

※事前申請は非常に時間がかかります

構造躯体等の劣化対策(必須)

 柱、土台、基礎などの構造躯体の劣化対策は長期優良住宅化リフォーム補助金の必須項目です。

 外壁の軸組や土台、浴室及び脱衣室、地盤、基礎、床下など、各項目で適合させないといけません。

 古い住宅で不適合となりやすい項目が以下です。

①浴室・脱衣室の防水

 タイル張りの浴室であればユニットバスなどに取り替えないと適合しませんし、脱衣室の壁が板張りであればビニールクロス床はビニール製のクッションフロアーなどにしないといけません。

②基礎

 地面から土台下端までの高さが300mm以上400mm以下の場合、基礎回りの雨はね防止が必要となります。

③床下の有効高さが330mm以上

 点検口から各室床下を点検できなければなりません。万が一床下に潜れない場合は、各室に床下点検口を取り付ければ適合となります。

 もちろん他にも項目がありますが、劣化の程度も家それぞれなので省略します。

 インスペクションを行って見つかった不具合は全て直すか、長期的な維持保全計画に対策を盛り込む必要があります。

耐震補強(必須)

 昭和56年5月31日以前の建物で耐震診断の結果、国の基準である評1.0未満となる場合は1.0以上に補強する必要があります。

 昭和56年6月以降の建物で検査済証がある建物に関しては耐震診断、耐震リフォームの必要性はありませんが、平成12年5月31日以前の建物であれば耐震性が不十分な建物が多いです。

 昭和56年6月以降の建物であっても耐震診断の結果、国の基準を満たしていない場合は補強が必要であり、長期優良住宅化リフォームの補助金も受け取ることができます。

省エネルギー対策(任意)

 次世代住宅ポイント制度でも窓の改修や壁、床などの断熱工事が対象となっていましたが、長期優良住宅化リフォームでも同様に窓の改修等で補助金が受け取れます。

 家全体を「断熱等性能等級3」に適合させたり、「一次エネルギー消費等級4」「省エネルギー対策等級3」に適合するためには大掛かりなリフォームが必要となるので、こちらはフル改装(家全体リフォーム)向きです。

 部分リフォームで補助金を受けやすいのが窓の取り替え、内窓の設置、窓ガラスの交換です。

 高効率化等設備とは、床暖房を設置して暖房効率を向上させたり、高効率給湯器(エコジョーズなど)、全熱交換式の換気扇を取り付けることで補助金を受けることができます。

 適合させやすく、ランニングコストや日々の生活の快適性を考えるとタイプBもしくはタイプCがおススメです。

国土交通省資料「平成31年度長期優良住宅化リフォーム推進事業 
対象となるリフォーム工事の区分について」より抜粋

維持管理・更新の容易性(任意)

維持管理・更新の容易性で補助金が利用できる項目では、排水管の交換、給水・給湯管の引替工事があります。

排水管や給水管、給湯管が床下のコンクリートに埋まっている場合は、将来的に更新する旨を維持保全計画に盛り込めば大丈夫となっています。

現状綺麗なパイプであれば補助金申請を行うと詐欺になりますが、勾配が悪くて油が溜まりやすかったり、たわんでいるような排水管であれば補助金対象となります。

高齢者対策(任意)

 長期優良住宅化リフォームでも手すりの設置、段差解消、ホームエレベーターの設置に補助金がでます。

 次世代住宅ポイント制度でもホームエレベータが対象となっておりますが、そのポイントは15万ポイントです。一方長期優良住宅化リフォームの補助金はなんと最大で90万円(270万円の1/3)補助金が下ります。

三世代同居対応工事

 将来的に三世代が一緒に住めるようにリフォームする工事も補助金対象となります。その際は、キッチン、便所、浴室、玄関を増設し、リフォーム後に2種類以上が複数個所ある必要があります。少々ややこしいので、下記表を参照ください。

 三世代同居対応工事の補助金を受けるためには、評価基準型の要件に加え、劣化対策、耐震性の他に「その他項目1つ以上について評価基準に適合することと」なっております。

国土交通省資料「平成31年度長期優良住宅化リフォーム推進事業 
対象となるリフォーム工事の区分について」より抜粋

インスペクション、維持保全計画、リフォーム履歴

 長期優良住宅化リフォームの補助金を利用する際、インスペクションの実施が必須となります。インスペクション費用はインスペクション協会に所属している事務所やリフォーム会社によって異なりますが、10~15万円程度は必要です(インスペクション費用も補助金対象です)

 また、維持保全計画書の作成、工事履歴の作成も必要ですが、維持保全計画書作成費用、建築士によるリフォーム適合確認費用・工事内容確認費用(現場監理)、リフォーム瑕疵保険の保険料も補助金の対象となっております。

補助金を貰うためにリフォームを行わない事

 もともと大きなリフォームを考えていて、そこでたまたま長期優良リフォームの補助金期間で運よく補助金が受けられるというようであれば結構ですが、わざわざ補助金を貰うためにリフォーム工事を行うのはやめてくださいね。

 補助金が出ますよ!と業者に言われて「補助金が貰えるのだったら…」といって不必要なリフォームはしないように注意してくださいね。

他の国交省の補助金との併用は不可

 断熱工事や耐震改修工事など、国交省の次世代住宅ポイント制度などで対象工事とされていますが、あくまでも「重複」となるので不可能となります。

 ただし、断熱工事は次世代住宅ポイント制度、耐震工事は長期優良住宅推進事業と明確に工事範囲を分け、契約書も分けると併用が可能です。

 市区町村の補助金とも明確に分けることで両方から補助金を受け取ることができます。(あくまでも工事個所の重複はいけません)

 長期優良住宅化リフォームの補助金のみではなく、最もお得になるように補助金は使い分けましょう。


まとめ

  • 長期優良住宅化リフォームの補助金は申請が大変で時間がかかる
  • 市区町村の耐震補強の補助金が40万円、60万円程度なら長期優良住宅化リフォームの補助金を使った方がいい
  • ホームエレベーターの設置なら長期優良住宅化リフォームの補助金が断然お得
  • キッチン、トイレ、玄関、浴室の増設は長期優良住宅化リフォームの補助金のみ
  • ちょこっとリフォームで補助金を使うと損をする。大型リフォームなら得をする