大阪市で利用できる補助金制度として、「大阪市重度心身障がい者(児)住宅改修費給付事業」というものがあります。

 こちらは介護保険の住宅改修や高齢福祉の住宅改修とは別枠で利用できる、単体で利用できる補助金です。

 こちらの障がい者向けの補助金は介護保険制度の住宅改修費補助金に比べると申請書類が増えたり時間がかかったり、第三者の建築士の立会い審査が必要であったりと補助金利用の難易度は少々上がります。

対象者

・大阪市内に住んでいる重度身体障がい者(児)、又は重度知的障がい者(児)、世帯

・身体障がい者手帳の交付を受けている者

・大阪市こども相談センター、大阪市立心身障がい者リハビリテーションセンターにおいて知的障がいの程度を判定されている者

・治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって、厚生労働省が定める障がいの程度の者

補助金額

障がいの程度によって異なりますので、下記表を参照ください。

  

  (抜粋:大阪市重度心身障がい者(児)住宅改修費給付事業実施要綱別紙、大阪市HPより)

(抜粋:大阪市重度心身障がい者(児)住宅改修費給付事業実施要綱別紙、大阪市HPより)

下肢・体幹機能障がい者

下肢(脚)・体幹機能障がい者は

「手すり取り付け」
「段差解消」
「滑りにくい床材への変更」
「引き戸への取り替え」
「和式便器から洋式に変更」
「その他」

の工事に関して補助を受けることができます。

 下肢障がいの程度によって工事内容は異なりますが、程度が軽い方は手すりを取り付けるだけ、段差を解消するだけで日常生活を送れる人も多いです。

 車いす利用となると行動に制限がかかり、生活に介助・介護が必要となるため「トイレの拡張工事」や「玄関から道路までコンクリートでスロープを作る工事」などを補助金で補い、自己負担で玄関内やリビングの外側に車いすリフトを取り付けたり階段昇降機などを併用して改修するケースが多いです。

 ちなみに真っ直ぐな階段であれば国産の昇降機でも取付可能ですが、急な勾配の階段や回り階段、幅が狭くて取り付けられない場合が多くあります。そのような階段でも階段昇降機が取り付けられる商品が「ティッセンクルップ社(ドイツ製)」の昇降機です。(階段昇降機でお困りの方は一度ご相談ください。)

上肢・体幹機能障がい者

上肢(腕・手)・体幹機能障がい者は

「引き戸への取り替え」
「特殊便器への取り替え」
「その他」

の工事に関して補助を受けることができます。

 指だけがマヒしている、両手が使えない、片手だけ不自由など程度がありますが、最も多いのが「引き戸への取り替え」や「ドアノブからドアハンドルへ交換」、「引き戸の引手(指を引っかけるところ)を大きなものに変更する」工事で移動は可能になる場合が多いです。他にもスイッチを大きなものに変更する工事なども生活をする上では必要です。

 上肢が不自由な方でも肩や足などは使えるので、工事費用を抑えるためにも体全体を使った生活の方法、環境を考える必要があります。

視覚障がい者

視覚障がい者は

「手すり取り付け」
「点字ブロック貼り」
「その他」

の工事に関して補助を受けることができます。

 視覚障がい者は全く目が見えない、一部だけ見えている、不規則に見えているなど視力・視野など症状は人それぞれです。

 視覚障がい者に限らず、視力が悪い方は手すりの取り付けは勿論、段差の解消も同時に行うことがベストです(住み慣れた家だからどこに段差があるかは把握しているとは思われますが)。

 また、手すりや段差がある部分(階段や玄関ポーチのタイル部分等)は周りの色と明確に分けることがおススメです。壁が白の壁紙で、そこに白色の手すりを取り付けたとしても、視力がいい人にとっては手すりの位置を目視で把握できますが、視力が悪い方はパッと掴まりたい時に認識できず、転倒する恐れもあります。

 階段の段鼻(先端)も明確に色を分けることで段差を認識しやすくなりますので、デザインよりも安全性を重要視するようにしてください。

知的障がい者

知的障がい者は

「日常生活の利便の向上、安全性の確保あるいは介護者の負担の軽減等に効果があると認められる改造工事を行う場合」

の工事に関して補助を受けることができます。

 知的障がい者は基本的に介護者の負担軽減のために利用される場合が多く、日常生活上で困っていることは人それぞれのようです。

 不安定な所に興味を示して登ろうとする、叩くなどの行動に困っている方に対しては、その物を固定する、窓から外に出ようとする方に対しては鍵付きのクレセント(鍵)などにするなど、対策は多岐にわたります。

 介護者の負担軽減も必要ですが、ガスコンロからIHに変更する、ガラスに飛散防止のシートを張るなど、知的障がい者の安全を第一に考えることをお忘れなくお願いします。


まとめ

  • 障がいの程度によって改修方法は様々、まずは抽象的でも「こんなことできたらいいな」「こんな事で困っている」という旨を相談しましょう
  • 相談はまずケアマネージャー等に相談
  • 申請は自ら行う必要はない。全てリフォーム会社やケアマネージャが行う
  • 家族の使いやすさ<障がい者の使いやすさ
  • 家族から見たデザイン<障がい者の使いやすさ