「リフォーム業者はどこも同じように見える…差が分からないから有名でブランド力のある大手に依頼しよう。」

 「大手会社は大量に商品を仕入れるから、安く商品を買えそう」

 リフォームをお考えの方は一度はこんなことを考えたことがあると思います。ブランド名・会社の規模を重視するのか、気軽に相談できる関係を重視するのは人それぞれです。

 何も知らずに「何となく」選ぶと損をしてしまうこともありますので、ここでは大手会社と中小企業の費用面での違いを説明していきます。

あなたのお悩み
  1. 大手会社は大量仕入れだから安い?
  2. 中小企業に依頼するメリット・デメリットは?
  3. 大手企業に依頼するメリット・デメリットは?

「大量仕入れだから安い」は本当に安いの?

 リフォーム工事の費用は大雑把に分けると商品と工事費、会社にかかる経費等に分けられます。

 まず、商品についてはリフォーム業者の会社の規模が大きいほど安く仕入れられます。発注量が増えるので、商社に仕入れ価格について交渉でき、安く仕入れることができます。商品を安く仕入れた分、お客様に安く提供しているかと言われると…一概には言えません。

 商品に関しては「定価の3割引き」「定価の45%引き」などの相場があり、安く仕入れられたとしても相場に合わせて商品の価格を設定することもあります。

 また、大手企業と中小企業の仕入れ金額に大きな差があるかといえば、ほとんどありません

 例えばキッチンを年間30台仕入れている中小企業と、年間500台以上仕入れている大手企業とでは3~6%程しか違いません。100万円のキッチンであれば3万円~6万円の差です。

 メーカーも「中小企業との差を少なくし、中小企業も大切にしたい」とのことで、差をあまり付けていないようです。

 「大量仕入れだから安い!」という謳い文句をよく見ますが、実はそれほど差は無いのが実情です。確かに3万円は大きいですが、大切なのは“工事全体の合計の金額”です。3万円安く見せて工事費で3万円乗せられていたら結局は同じことですから、早とちりせず、慎重に選ぶ必要があります

ここがポイント

  • 大手も中小企業も仕入れはほとんど変わらない
  • 商品代の安さで見るのではなく、全体の費用、特に仕様とコストで比較すること

孫請け業者が多くなると費用が高くなる

 次に工事費について。

 見積もりの金額に大きく影響するのが工事費で、工事費は下請け業者、孫請け業者、ひ孫請け業者がどのくらいいるかで大きく変わってきます。

 下請け業者に依頼せず、全て自社でできるスーパーリフォーム業者がいたとしたら最安値で仕上がるでしょうが、残念ながらそのようなリフォーム業者はおらず、大概は下請けの職人に依頼します。

 大工工事なら大工さん、電気工事なら電気職人という感じで業種ごとに職人を依頼すると1次下請けまでの依頼となり、原価を抑えることができます。更に使用する木材や釘、セメントなどの材料を自社で仕入れて、職人は日当だけで来てもらうというリフォーム業者もあります。

 費用が嵩む例としては、外構のことは分からないからエクステリア屋さん(1次下請け)に丸投げをすると、エクステリア屋さんは左官職人、タイル職人、カーポート職人等(2次下請け:孫請け)に依頼します。更に下の「ひ孫請け」もできてしまう場合もあります。

 そうなると当然、利益を含んだひ孫請け職人の費用に孫請け業者が利益を上乗せし、その金額に1次下請け業者が利益を上乗せしてくるので、必然的に3業者分の利益が乗っかって高くなります

 例えば、ひ孫請けのタイル職人の1日の給料が3万円(もっと少ないですが…)で、利益を30%づつ乗せていったら、孫請け業者は43000円で1次下請け業者に出し、1次下請け業者は62000円で元請けに出し、元請けはお客様に9万円で出す計算となります。だから、丸投げをする業者は高くなるのです。

ここがポイント

  • 孫請け(2次下請け)までいると必然的に費用は高くなる
  • 相場から逆算して孫請けの費用を抑えている会社は品質が悪くなる

中小企業に依頼するメリット・デメリット

 自社にある程度のことができる多機能工の職人を抱えている業者は、原価を安くすることができ、このやり方が最も原価を抑えられる方法です。

 ここで注意したいのが、中小企業は職人や材料の仕入れ価格は安く抑えられますが、住宅設備やフローリング、建具などの商品の仕入れが少々高くなりがちです。住宅設備には相場がありますので、仕入れが高くても相場に合わせるしかありません。

 すると商品の利益は薄くなるため、トータルで利益を確保できるように職人や細かな材料で原価を削減し、工事費に利益を乗せて通常価格でお客様に提示するしかないのです。それでも下請けに丸投げするリフォーム業者よりかは安く仕上がります。

 中小企業のデメリットとしては発注する商品、用意する材料、自分たちで現場まで配達する手間などが発生するため、数多くの物件を抱えてしまうと現場管理が行き届かなくなります。これは地場の中小企業のリフォーム業者が多くみられるスタイルです。

 また一番のメリットは地域密着で行っていることから親近感があり、身軽に相談できる関係になれることが多く、何か問題が発生してもすぐ駆けつけてくれるメリットがあります。

 ですので、かかりつけ医のように、家のサポートを気軽にお願いしたい場合は中小企業に依頼した方がいいです。

ここがポイント

  • 中小企業は施工費が安くなる傾向がある
  • 地域密着のリフォーム会社は末永くお付き合いでき、緊急時の対応も安心

大手企業に依頼するメリット・デメリット

 会社の規模がある程度大きくなると施工は下請けの工務店に一括で請け負ってもらうことが多く、施工費が高くなってしまいます。

 上記のとおり、工事費は更に下請けの電気職人、大工、左官職人…と2次3次下請けが出来てしまいますので、必然的に高くなりがちです。

 高くなると相見積もりで勝てなくなるので、下請け業者の金額を叩いて金額を落とすか、キッチンなどの商品を安く仕入れて充当するかしかありません。トータルで考えると地場の中小企業のリフォーム業者より高くなりがちです。

 大手リフォーム業者としてのメリットは、工事管理を下請けに任せることができるので、数多く工事を受けることができる、つまりお客様を待たせることが少なくなるということです。大きなリフォームをすぐやりたいと言う方にはおすすめかもしれません。

 大手企業に依頼するメリットは他にブランド力があるということ、デメリットとしては担当者と下請けの現場監督との意思疎通ができていなかったら、見積もり、打合せとは違うものになることもあり、また「言った言わなかった問題」が多くなりがちです。

ここがポイント

  • 大手の下請けは請負金額を叩かれている傾向が…
  • 営業マンと工務店との意思疎通ができるかが鍵

諸経費に関する注意点

 リフォーム工事においては、諸経費(諸費用)というものが発生し、この諸経費のパーセンテージでも金額に大きな差が生じます。

  商品からも工事費からも利益を確保できない場合、利益を確保するには諸経費を上げるしか方法がありません。このやり方は大企業や、営業マンしかいないリフォーム業者に多く見受けられます。

 諸経費はリフォーム工事内容や会社の規模によって違いますが、5%から10%が相場です。しかし、中には15%の諸経費を取るリフォーム業者もありますので、そういった見積もり内容も要チェックです

  様々な業者の見積もりを見ると商品の割引率を高くして安く見せ、工事費や諸経費等で利益を得ていたり、その他色々なテクニックで見積もりを安く見せる工夫がされています。

 以上のことから相見積もりを取る場合は一つの項目を比較して安い高いを判断しないようにしましょう。

ここがポイント

  • 見積もりは一つ一つの項目を見て比較してはいけない。
  • 諸経費は5%~10%が妥当

まとめ
  1. リフォーム費用で差が出るのは商品ではなく、施工費が大きな要因となる
  2. 費用を少しでも抑えたい方は中小企業向き
  3. 末永く気軽に相談したい方は地場のリフォーム会社向き
  4. ブランドが大好きな方は大手リフォーム会社向き
  5. 早く大規模工事がしたい方は大手リフォーム会社向き